Brain Entrainment(ブレイン・エントレインメント)は瞑想と同じですか?
1970年代:バイオフィードバックとBrain Entrainmentへの期待
1973年5月、『Elementary Electronics』誌の表紙には、額に初期型の装置を装着し、横になりながら自身のアルファ波に「チューニング」している女性の姿が大胆に掲載されました。
当時、2つの新しいテクノロジーが大きな期待を集めていました。
バイオフィードバックとBrain Entrainmentです。
この2つの技術は、健康、心理学、学習から意識や精神性に至るまで、あらゆるものを変える可能性があると考えられていました。
長年にわたる厳しい瞑想修行も、新しい科学によって、自宅の椅子に座ってリラックスするだけで実現できるようになる——そんな未来が期待されていたのです。
同時に、当時はサイケデリック文化が広がり、「自然に還ること」や共同体的な暮らしへの社会的な理想が注目された時代でもありました。
それから50年以上が経ちました。
どこか聞き覚えがありませんか?
1990年代以降に生まれた方には、あまり馴染みがないかもしれません。
しかし現在、私たちは再び、日々の歩数から睡眠中のあらゆる身体活動まで測定する、無数のパーソナルテクノロジーに囲まれています。
そして、こうした膨大なデータによって、今度こそ人間の能力を最大限に引き出す秘密が見つかる、と期待されています。
何年もかけて心身を鍛える必要があるのでしょうか。
「わずか5分で脳をリワイヤリングする」と謳うことさえできる時代です(実際に使われているマーケティング表現です)。
こうした現代のアプローチの多くには、Brain Entrainmentの考え方が取り入れられています。
長年の修行をせずとも、熟練したチベット僧のように瞑想できる。
本当にそうなのでしょうか?
Brain Entrainmentとは?
Brain Entrainmentは、一般的にFrequency Following Response(周波数追従反応)と関連づけて説明される考え方です。この現象は1930年代から研究され、その後1960年代以降に再び注目されるようになりました。
基本的な考え方はシンプルです。
脳が一定の規則的な周期刺激を継続して受けると、脳活動の一部がその刺激の周波数に同期するような反応を示すことがあります。
一定のビートの音楽を聴いていると、無意識に足でリズムを取ってしまうようなものです。
神経科学では、周期的な視覚・聴覚刺激に対して脳活動が同期する現象が研究されています。
Brain Entrainmentと瞑想は同じなのでしょうか?
ここで、関連はありながらも異なる研究分野である、瞑想中の脳活動について考えてみましょう。
瞑想研究では、Brain Entrainmentとは基本的な条件が異なります。
一定の外部刺激に脳を同期させるのではなく、瞑想を行っている人の脳内で自然に生じる神経活動を測定します。
ただし、ここには大きな課題があります。
実験中にその人がどれほど深く、あるいは適切に瞑想できているのかを客観的に判断することは容易ではありません。
特に研究では、普段とは異なる実験環境の中で、決められた時間に瞑想を開始・終了することが求められる場合があります。
瞑想法が違えば、脳の状態も異なる
瞑想研究から得られる重要な示唆のひとつは、瞑想の種類によって観察される脳活動のパターンが異なる可能性があるということです。
代表的な瞑想のカテゴリーには、次のようなものがあります。
・集中瞑想(Focused Attention)
・オープン・モニタリング(Open Monitoring)
・オープン・アウェアネス(Open Awareness)
・慈悲の瞑想(Loving Kindness)
・非二元的気づき(Non-Dual Awareness)
また、こうした分類だけでは整理しきれない瞑想法もあります。
例えば、チベット仏教の生起次第(Generation Stage)の実践では、瞑想者が自らを瞑想対象となる尊格として観想することがあります。
そして、研究室という環境の中で達成された瞑想の「深さ」や「質」を正確に評価することは、依然として容易ではありません。
ここで重要な疑問があります
仮に脳活動の測定によって、熟練した瞑想者の特定の脳領域で高振幅のガンマ帯域活動が観察されたとします。
では、Brain Entrainmentによって似た周波数帯の活動を外部刺激から誘導すれば、同じ瞑想体験が生まれるのでしょうか?
そう単純ではないでしょう。
Brain Entrainmentでは、外部から与えられる周期的な刺激によって、特定の脳活動が誘発・同期される場合があります。
そして、その反応は刺激が終了すると弱まる傾向があります。
一方、瞑想では、実践者自身が注意、意図、認知的な技法などを用いて、その状態へと入っていきます。
さらに、瞑想中に観察される特定の脳波活動そのものが意識状態の変化を生み出しているのか、それとも、より複雑な変化に伴って現れる神経学的な指標のひとつなのかについても、単純な因果関係として結論づけることはできません。
シンプルなたとえ
ハタヨガをしている場面を想像してください。
ひとつのケースでは、自分ではできない複雑なポーズに、別の人があなたの身体を動かして固定します。
形だけを見れば、確かにそのアーサナの姿勢になっています。
しかし、それは外部から作られた状態です。
もうひとつのケースでは、自分自身で身体を動かし、意識と努力を保ちながらその姿勢に入り、自分の力で維持します。
この2つの体験は、本当に同じでしょうか?
おそらく、そうではないでしょう。
では、Brain Entrainmentは瞑想と同じなのでしょうか?
現時点では、同じものとは言えません。
両者には、まだ十分に理解されていない関係があるのかもしれません。
Brain Entrainmentは、自転車に乗ることを覚えるときの補助輪のように、最初のきっかけとして役立つ可能性もあります。
一方で、意識的な内面的実践から生まれる瞑想とは、本質的に異なるものかもしれません。
私たちは、簡単で即効性のある方法を求めがちです。
だからこそ、あまりにも簡単に聞こえる約束には、慎重である必要があります。
「話がうますぎる」と感じたときは——その直感を少し大切にしてもよいのかもしれません。

